「出張先のホテルでスーツケースを開けたら、せっかくの勝負スーツがぐちゃぐちゃに…」
こんな経験、一度はありませんか?冠婚葬祭や大事な商談、海外出張。スーツを持って移動するシーンは意外と多いものです。でも、ただ折りたたんで放り込んでしまうと、到着後に深いシワと格闘するハメに。スチームアイロンが部屋になければ、もうお手上げです。
そこで今回は、スーツのプロや出張の達人たちが実践している「スーツケースに入れるスーツのたたみ方」を徹底解説します。基本の王道テクニックから、上級者の裏技、そして「たたまない」という究極の選択肢まで。これさえ読めば、あなたのスーツはいつでもどこでも、凛とした佇まいをキープできます。
なぜスーツケースにスーツを入れるとシワになるのか
たたみ方の前に、まずは敵を知っておきましょう。スーツにシワができる大きな原因は、移動中の振動と圧力です。
スーツケースの中で、スーツは他の荷物と擦れ合い、押しつぶされます。ただでさえデリケートなウールやリネンの繊維が、不自然な角度で折り曲げられたまま固定されてしまう。これが、あの頑固な折りジワの正体です。
つまり、シワを防ぐ最大のポイントは、「いかに折り目を作らず、いかに動かさないか」。この2つに尽きます。その意識を持つだけで、スーツの状態は格段に変わりますよ。
出張前に確認したいスーツの下準備
たたみ方と同じくらい大切なのが、しまう前の準備です。これをやるかやらないかで、到着後の仕上がりに雲泥の差が出ます。
ポケットの中身はすべて取り出す
意外とやりがちなのが、航空券や名刺、スマートフォンをポケットに入れたままスーツをたたんでしまうこと。中身が入っていると、その部分だけ不自然な膨らみができて、余計なシワの原因になります。特に内ポケットは忘れやすいので要注意です。
ブラッシングで埃を落とす
目に見えない小さな埃や汚れが、繊維の間に挟まったまま折りたたむと、それが摩擦になって生地を傷めることがあります。洋服ブラシでサッと全体をなでるだけで、スーツへのダメージを減らせます。
軽くスチームを当てておく
もし前日に余裕があれば、バスルームに吊るすなどして、軽く湿り気を含ませておくのも効果的です。繊維がリラックスした状態でたたむことで、折りジワがつきにくくなります。ただし、濡れた状態でしまうのはカビの原因になるので、必ず乾いてからにしてくださいね。
王道!ジャケットの基本のたたみ方「裏返し&肩入れ」テクニック
さて、いよいよ本題です。最もポピュラーで、多くのプロが推奨するのが、この「裏返し&肩入れ」という方法。スーツの仕立ての立体感を潰さず、シワのリスクを最小限に抑えます。
- まずジャケットの片方の肩の縫い目あたりを持ち、もう片方の肩の部分を、袖ごと裏返します。
- 裏返した肩のパッド部分を、もう片方の肩の内側にスッポリと入れ込みます。このとき、肩のラインに沿わせるように、ふんわりと形を整えるのがコツです。
- 両肩が重なった状態で、ジャケットを縦半分に折ります。
- あとは、スーツケースのサイズに合わせて、裾からさらに二つ折りにするか、三つ折りにすれば完成です。
この方法の最大のメリットは、スーツの「顔」とも言える肩の部分を、パッドで保護できること。美しいシルエットの要を守りながら、コンパクトに収納できます。
最強パートナー「ガーメントバッグ」という選択肢
「たたむのが面倒」「少しでもシワのリスクをゼロにしたい」。そんな方にこそおすすめしたいのが、エース ガーメントバッグのようなガーメントバッグの活用です。
これは、スーツをハンガーにかけたまま折りたたんで持ち運べる専用ケース。最近は機内持ち込みサイズのものも多く、これ一つで出張のストレスが激減したという声もよく聞きます。選ぶときのポイントは、肩部分が余裕を持って収まる「横幅50cm以上」のもの。折りたたんだときに肩が潰れにくい設計のものがベストです。
「でも、専用バッグを持つのは荷物が増えて…」という方もいるかもしれません。そんなときは、次に紹介するスーツケース収納の裏技を試してみてください。
上級者の「アンコ収納」でクローゼット状態を再現
スーツケース一つで全てを済ませたい。それでもシワを極限まで減らしたい。そんな欲張りな願いを叶えるのが、この「アンコ収納」です。
やり方は簡単。スーツケースの底に、まず折りたたんだスラックスやニット、下着類を平らに敷き詰めます。これが「アンコ(土台)」です。その上に、先ほどの方法でたたんだジャケットを一番上に、まるでクローゼットに寝かせるようなイメージで置くのです。
ポイントは、スーツケースのフタ側ではなく、キャスター側(底側)にスーツを収納すること。立てて運ぶとき、スーツが一番下に来るので、他の荷物の重みで押しつぶされるのを防げます。さらに、スーツの周りの隙間には、丸めたTシャツやタオルを詰めて固定しましょう。移動中に中で荷物が動かなければ、それだけでシワの発生率はガクッと下がります。
パンツ(スラックス)のたたき方にもコツがある
ジャケットばかりに気を取られがちですが、実はセンタープリーツ(中心線の折り目)が命のスラックスも重要です。
最も簡単で効果的なのは、プリーツをしっかり合わせて、ハンガーにかけるときと同じように縦に二つ折りにし、それをさらにくるくると丸める方法。ロールケーキのように巻くことで、鋭角な折り目がつくのを防げます。
もう一つの方法は、ジャケットを包むように使うこと。先ほどたたんだジャケットの内側に、スラックスを挟み込むように一緒に折りたたむと、互いの布がクッションになり、摩擦も軽減されます。一石二鳥の賢い収納術です。
もしシワができてしまったら?出先での緊急レスキュー術
万全を期しても、完璧にはいかないのが旅というもの。そんな時のためのリカバリー方法も知っておけば、もう安心です。
バスルームの蒸気を味方につける
一番手軽なのは、ホテルのバスルームを活用する方法。熱めのシャワーを出しっぱなしにして浴室を蒸気で満たし、そこにスーツをハンガーにかけて30分ほど吊るしておきます。繊維が水分を含んでふんわりと緩み、軽いシワなら驚くほど取れますよ。
衣類スチーマーがあれば鬼に金棒
出張の多い方は、パナソニック 衣類スチーマー ハンディのような携帯用スチーマーをカバンに忍ばせておくと、本当に重宝します。アイロン台不要でサッと使えるので、朝の貴重な時間をロスしません。
シワ取りスプレーも便利
どうしても時間がない時は、市販のシワ取りスプレーを吹きかけて、手でピンと引っ張りながら乾かすだけでも、見た目はかなり改善されます。
最終手段?「スーツは着ていく」という発想
最後に、少し視点を変えた提案です。どうしてもシワにしたくない一張羅のスーツや、重要なプレゼン、結婚式が控えている場合。最も確実な方法は、「移動中もスーツを着て行く」ことです。
確かに飛行機や新幹線で長時間スーツを着ているのは窮屈かもしれません。しかし、ジャケットだけは機内のクローゼットにかけてもらう、あるいは丁寧にたたんで頭上の荷物棚に「一番最後に入れ、一番最初に出す」ようにすれば、潰れを最小限にできます。
何を最優先するか。時と場合によっては、これが最高の解決策になることも覚えておいてください。
いかがでしたか?「スーツケースに入れるスーツのたたみ方」は、基本の「裏返し&肩入れ」から、ガーメントバッグの活用、出先でのリカバリーまで、いくつもの引き出しを持っていることが大切です。
これらのテクニックを組み合わせれば、もう着いた先で深いシワにため息をつくことはありません。あなたのビジネスや大切な一日を、常に最高の状態でスタートさせてくださいね。

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