「キャンプに行きたいけど、荷物が多くて運ぶのが大変…」「車を持っていないから、キャンプはハードルが高い…」そんなふうに思ったことはありませんか?
そんな悩みを解決してくれるのが、キャリーケースキャンプという新しいスタイルです。名前の通り、キャリーケース(スーツケース)にキャンプギアを詰めて、電車やバスなどの公共交通機関を使って気軽に出かけられるのが特徴。従来の「車がないと始められない」というイメージを覆す、今注目を集めているキャンプスタイルなんです。
この記事では、キャリーケースキャンプの基本から、メリット・デメリット、必要な準備、そしておすすめのキャリーケースまで、初心者の方に向けてわかりやすく解説していきます。
キャリーケースキャンプとは?従来のキャンプとの違い
キャリーケースキャンプとは、その名の通りキャリーケース(スーツケース)にテントや寝袋などのキャンプ道具をまとめて収納し、電車やバスといった公共交通機関を使って移動するキャンプスタイルです。
従来のキャンプといえば、車に荷物を満載してキャンプ場へ向かう「カーキャンプ」が主流でした。しかし、車を持っていない、または運転に自信がないという人にとっては、キャンプはなかなかハードルが高いものでした。
キャリーケースキャンプは、そのハードルをグッと下げてくれる画期的なスタイル。キャリーケースのキャスターをコロコロと転がしながら移動できるので、重い荷物を背負う必要がなく、老若男女問わず始めやすいのが魅力です。
キャリーケースキャンプの大きな魅力
キャリーケースキャンプには、以下のような魅力があります。
移動が圧倒的にラクになる
キャンプ道具って、結構な重さとボリュームになりますよね。それをキャリーケースに入れて転がして移動できるので、体力の消耗がぐっと減ります。駅からキャンプ場までの移動も、バス停からの移動も、とてもスムーズになります。
荷物の整理整頓がしやすい
キャリーケースは内部が仕切られていたり、ファスナーポケットが付いていたりするので、荷物をきれいに整理できます。「テントはここ」「寝袋はここ」「調理道具はここ」と決めておけば、現地で何がどこにあるかすぐに分かるのも嬉しいポイントです。
雨や衝撃から荷物を守れる
ハードタイプのキャリーケースを選べば、雨や衝撃から大切なギアをしっかり守れます。特にテントや寝袋は濡れると大変なので、防水性の高いケースを選ぶことで安心感が段違いになります。
電車での移動が快適になる
車内で場所を取らず、他の乗客の邪魔になりにくいのもキャリーケースの良いところ。バックパックのように周りにぶつかる心配も少なく、移動中のストレスが軽減されます。
一方で、デメリットも把握しておくことが大切です。
知っておきたいデメリットと注意点
不整地での移動は苦手
舗装された道は快適ですが、砂利道やぬかるみ、草むらなどの不整地ではキャスターがうまく回らず、むしろ引きずることになります。キャンプ場の入り口が砂利道だったりすると、少し苦労するかもしれません。
収納できる荷物の量に限りがある
キャリーケースには容量の限界があります。ファミリーキャンプのように大量の荷物を持ち運ぶには向いておらず、基本的にはソロキャンプや少人数での利用がメインになります。
アウトドア専用モデルを選ばないと壊れるリスク
一般的な旅行用スーツケースは、アウトドアでの過酷な使用に耐えられるようには作られていません。特にタイヤ部分が弱く、不整地で破損するケースも報告されています。キャンプ用に設計されたモデルを選ぶことが長く使うコツです。
キャリーケースキャンプを始める前に知っておきたいこと
これからキャリーケースキャンプを始めるにあたって、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
キャリーケースの選び方のポイント
キャンプ用のキャリーケースを選ぶときは、以下のポイントをチェックすると失敗しにくいです。
容量はソロなら50L以下が目安
ソロキャンプであれば40L〜50L程度の容量で十分です。テント、寝袋、マット、調理器具、着替えなどをコンパクトにまとめる必要があります。2人以上で行く場合は、51L以上の大容量タイプを検討しましょう。
タイヤは4輪がおすすめ
2輪タイプよりも4輪タイプの方が安定して転がりやすく、縦向きでも横向きでも移動できるので便利です。電車内でも立てて置けるモデルだとさらに快適です。
ハードタイプとソフトタイプの違いを理解する
ハードタイプは防水性や耐衝撃性に優れていますが、ある程度形が決まっているので、収納する荷物の形に合わせて詰め込みづらい面もあります。一方、ソフトタイプは伸縮性があり、多少の形の違いは吸収してくれますが、防水性は素材によります。どちらを選ぶかは、自分のキャンプスタイルや重視するポイントで決めるとよいでしょう。
キャリーケースキャンプに必要なもの
キャリーケースキャンプに必要なアイテムは、基本的に通常のキャンプと同じです。ただし、コンパクトに収納できるものを選ぶことがポイントになります。
- テント(ソロ用のコンパクトタイプ)
- 寝袋(シュラフ)
- マット(インフレータブルマットがおすすめ)
- 調理器具(バーナー、コッヘル、カトラリーなど)
- ヘッドライト
- 着替えやタオル
- レジャーシートやチェア(あれば)
- 食事や飲み物
「これだけでもかなりの量になるのでは?」と不安になるかもしれませんが、最近はキャンプギア自体もコンパクト化が進んでいるので、50L前後のキャリーケースに十分収まります。
パッキングのコツ
効率よくパッキングするには、以下のようなコツを意識してみてください。
- テントやマットなど、かさばるものは一番下に敷き詰める
- 上に軽いものや頻繁に使うものを配置する
- 隙間には着替えやタオルを詰めて無駄をなくす
- 調理器具やガス缶などはポケットに分けて収納する
- 雨具やレジャーシートはすぐに取り出せる場所に入れておく
よくある疑問
キャリーケースでキャンプは本当にできるの?
はい、できます。実際に多くの人が実践しており、アウトドアブランドからもキャンプに特化したキャリーケースが続々と登場しています。
バックパックとどっちがいいの?
好みやスタイルによります。バックパックは両手が空くので不整地での歩行に強く、キャリーケースは舗装路での移動が楽で整理整頓がしやすいです。公共交通機関を使うならキャリーケース、山道やトレッキングを楽しむならバックパックという使い分けもできます。
最初に買うべきキャリーケースは?
最初の一台は、価格と機能のバランスが取れた「キャンプ専用モデル」がおすすめです。汎用のスーツケースではなく、アウトドアでの使用を前提に設計されているものを選ぶと、長く快適に使えます。後ほど、いくつかおすすめモデルを紹介しますね。
おすすめのキャンプ用キャリーケース3選
ここからは、キャリーケースキャンプにおすすめのモデルを3つ紹介します。それぞれ特徴が異なるので、自分のスタイルに合ったものを選んでみてください。
1. キャンパーノ コロコーロ (DOD)
DOD(ディーオーディー)から販売されている、キャンプに特化したハードタイプのキャリーケースです。
特徴
縦長のデザインが特徴で、電車などの公共交通機関でも他の乗客の邪魔になりにくい形状です。止水ジップを採用しているので、突然の雨でも中の荷物をしっかり守ってくれます。さらに、ショルダーストラップが付属しているので、不整地では背負って移動することも可能。TSAロックも搭載されているので、セキュリティ面も安心です。
メリット
- 縦長で移動時にコンパクト
- ショルダーストラップで背負える
- 止水ジップで雨に強い
- テーブル代わりにも使える
デメリット
- 口コミではショルダーストラップの強度に不安の声がある
- 縦長のため安定感に欠けることも
- T字ハンドルが使いづらいという指摘もある
向いている人
公共交通機関を使ってソロキャンプを楽しみたい人。縦長の形状を活かして、電車内でも場所を取らずに移動できます。
向いていない人
頑丈なショルダーストラップを前提に購入を検討している人は、口コミ情報も確認したうえで判断するとよいでしょう。
購入前の注意点
ショルダーストラップのリベット部分が初回使用で破損したという報告が複数見られます。装着前に状態を確認するか、自己責任で補強して使うなどの対応を検討してもよいかもしれません。
2. キャンピングキャリー (シフレ)
スーツケースの専門メーカーであるシフレが開発した、キャンプ用キャリーケースです。
特徴
360度自由に回転するスムーズなキャスターが特徴で、軽い力でスイスイと移動できます。フタを開けるとテーブルとして使える仕様になっており、キャンプサイトで重宝します。また、付属のベルトを使えば長尺のマットやポールを本体に縛り付けて運ぶこともできます。底面には脚が付いているので、地面の汚れから本体を保護してくれるのも嬉しいポイントです。
メリット
- スーツケース専業メーカーならではのしっかりした造り
- 移動時の安定感とスムーズさが抜群
- テーブル機能が便利
- Sサイズ(約40L)とLサイズ(約83L)から選べる
デメリット
- 価格がやや高め(Sサイズで標準売価28,600円程度)
向いている人
品質や使い勝手を重視し、長く愛用できるキャリーケースを探している人。特に、キャンプサイトでテーブルとしても使える機能性を評価する人におすすめです。
向いていない人
とにかく安価なものを求めている人には、少し予算オーバーかもしれません。
購入前の注意点
Lサイズは大型のため、電車などの公共交通機関で使用する場合は、混雑時を避けるなど配慮が必要です。
3. ブラックホール・ウィールド・ダッフル (パタゴニア)
アウトドアブランドのパタゴニアが販売する、ソフトタイプの大容量キャリーバッグです。
特徴
容量は約100Lと大容量で、ファミリーキャンプや長期のキャンプにも対応できます。頑丈なホイールと格納式のハンドルを備え、アウトドアでの過酷な使用にも耐えられる高い耐久性を持っています。リサイクル素材を使用したサステナブルな製品で、パタゴニアの修理サービスも充実しているので、長く使い続けられるのも強みです。
メリット
- 100Lの大容量で多くの荷物を収納できる
- 高い耐久性と防水性
- 使わないときは折りたたんで収納できる
- 修理サービスが充実している
デメリット
- 価格が高価格帯(アウトドアブランドの中でもプレミアム)
- ソフトタイプのため、落下時の衝撃に弱い可能性がある
向いている人
大容量が必要なファミリーキャンプや、長期のキャンプを計画している人。また、サステナビリティを重視するブランド理念に共感できる人にもおすすめです。
向いていない人
予算を抑えたい人や、コンパクトなハードケースを求めている人には不向きかもしれません。
購入前の注意点
大容量のため、満載にするとかなりの重量になります。持ち上げる際は腰を痛めないように注意しましょう。
他にも、BCローリングダッフル (ザ・ノース・フェイス)やウィーリーダッフル 90 (モンベル)など、信頼できるアウトドアブランドからさまざまなキャンプ用キャリーバッグが販売されています。それぞれ容量や価格、機能が異なるので、自分のスタイルに合った製品を選ぶとよいでしょう。
キャリーケースキャンプを快適にするためのコツ
最後に、キャリーケースキャンプをより快適に楽しむためのコツをいくつか紹介します。
事前にキャンプ場のアクセスを確認する
キャンプ場の公式サイトなどで、最寄り駅からの距離や路面状況を事前にチェックしておきましょう。砂利道が続くような場所では、キャリーケースの移動が難しい場合があります。
荷物は余裕を持って選ぶ
「何とかなるだろう」と詰め込みすぎると、キャリーケースのキャスターに負担がかかります。本当に必要なものだけを厳選し、荷物の総重量を抑えることを意識しましょう。
雨具やカバーを用意する
急な雨に備えて、キャリーケース用のレインカバーや防水スプレーを用意しておくと安心です。特にソフトタイプのケースは、防水性が気になる場合は別途カバーがあると良いでしょう。
まとめ
キャリーケースキャンプは、車がなくても気軽にキャンプを楽しめる、新しいスタイルです。
ポイントをおさらいすると
- キャリーケースに荷物を詰めて、電車やバスで移動する
- 移動が楽で、荷物の整理整頓もしやすい
- 不整地に弱い、容量に限界があるなどのデメリットもある
- キャンプ専用モデルを選ぶことが長く使うコツ
- ソロキャンプには50L以下、複数人では大容量タイプを検討する
この記事で紹介した選び方やおすすめモデルを参考に、自分にぴったりのキャリーケースを見つけて、新しいキャンプスタイルにチャレンジしてみてください。きっと、今までとは違ったキャンプの楽しみ方が広がるはずです。
まずは近場のキャンプ場から、小さな冒険を始めてみませんか?
コメント